『致知2025年3月号』の感想文です。
今号の特集テーマは「功の成るは成るの日に成るに非ず」でした。
何かに成功するには、ある日に突然成功するのではなく、そこに至るまでの準備や努力が結びついていると解釈しました。
学生時代であればテスト、スポーツ選手であれば大会や試合といった、わかりやすい成果を試す場面があります。
その時になってどうあがいても、結果はそうそう変わらないものであり、だからこそ、それまでにどれだけ積み重ねができるかが重要なのだと思います。
表紙にもなっている2023年WBC侍ジャパンのヘッドコーチ・白井一幸氏と、JAXA宇宙科学研究所教授であり「はやぶさ2」プロジェクトマネージャーの津田雄一氏の対談が、特に印象に残りました。
最高のチームをつくるにはどうすればよいか、そのヒントが詰まっています。
私は会社員として働くうえで、一つのチームの一員であるという自覚があります。
それは店舗単位でもそうですし、大きな視点で見れば、エリアや会社全体の中でも当てはまります。
私はマネージャーやリーダーという立場ではありませんが、そうした方々の想いを他のスタッフに伝える役割があると考えています。
白井氏は「大事なのはゴールを全員が共有すること」とおっしゃっていました。
企業には理念があり、店舗ごとのコンセプトがあります。
日々の目の前の業務をしっかりとこなすことはもちろん大切ですが、何のために行っているのかを見失ってはいけないと感じました。
たとえ意見が対立することがあっても、目指すべきゴールとその目的が一致していれば、それは衝突ではなく、前に進むために必要なものです。
定量的な目標に目が行きがちですが、それを達成することによって、どのような状態を目指すのかという定性的な目標の共有こそが大切だと感じます。
津田氏からは、失敗に対する捉え方を学びました。
宇宙開発は国家プロジェクトであり、ミスが許されない状況です。
その中で、各々のポジションを理解し、忌憚なく意見を発することが重要であり、また、前向きな挑戦は単なる失敗ではなく、データであり、次に進むための布石でもあると感じました。
さらに、どのようにすれば良い方向へ行動できるのかを考える際にも、目標の共有が大切であると改めて実感しました。
最後に、白井氏が勝負に勝つための要諦として「実力」「チームワーク」「運」を挙げていました。
この順番が重要だと私は思いました。
しかし、どれが欠けても成り立つものではありません。
他者を寄せ付けない圧倒的な実力を持ち、目的を共有したチームワークを発揮し、最後は運を味方につけられるよう努力をしていくことが大切だと学びました。