「私はエッセイしか読まないの。作り物には興味がなくって」という話を聞きました。
あなたはこの話を聞いてどう思いますか?
私は読む本のジャンルで選ぶことはしていません。
読む本を決めるのは読みたいと思うかどうかです。
それでもジャンルの傾向をみると小説やエッセイが多いのかなと思います。
それで先の質問に戻ります。
小説とエッセイの違いはどこにあるのでしょうか?
小説は創作であり、エッセイはパーソナルな内面なついて書かれている印象があります。
ただ、エッセイが創作でないかと言われるとそのようなことはないと思っています。
どんな作品や文章であれ、そこには編集という視点があります。
「朝起きてそのまま家を出た」という文があったとしても、この人が玄関で寝ていて起きた瞬間にそのままの服装で家を出たとは誰も思いません。
もちろん着替えたでしょうし、顔を洗ったり、朝食を摂ったりといった行動が編集により省略されています。
すべての文章が編集されていると考えると、ジャンルによって本を選ぶというのはもったいないことなのではないかと思います。
もちろん読む本のジャンルから傾向が見えてくることはあります。
以前は自己啓発系の本やビジネス書を読むことが多かったです。
タイトルから想像して同じようなことだなと感じるようになってからだんだんと減ってきました。
けれども、それが無駄な時間だったとは思っていませんし、読んできた本はとても大切な経験となっています。
本屋さんはジャンルで本がまとめられることが多いですが、ピンとくる本を手に取るためにも色々なコーナーを見てみるのがいいのかなと思います。