今回ご紹介するのは、アキ@北の大地『習慣のループを動かす技術』です。
2026年の文学フリマ札幌で購入した一冊です。著者のアキさんは読書会に参加していただいたことがあります。普段のアキさんを知っていることもあって、実際に本を読んでみると、その文体もアキさんの印象そのままで、とても読みやすく感じました。
本書は、習慣化するためにはどのような点に気をつければよいのかを、アキさん自身の経験を交えながら整理した一冊です。
私は比較的、習慣化は得意なほうだと思っています。読書や運動など、日常の中で習慣として続けていることもあります。もちろん、それらの習慣を身につける過程では、本を通して学んだこともたくさんありました。そのため本書を読んでいると、これまで自分が本から学び、実践してきたことが、アキさん自身の経験を通して整理されているような印象を受けました。必要な内容がコンパクトにまとめられていて、「さすがだな」と感じました。
習慣化について書かれた本は、著者自身の経験だけをもとに語られていることも少なくありません。その点、本書では経験だけではなく、それを裏付ける文献も紹介されています。個人の体験談だけに終わらず、関連する知見と結びつけながら説明されているところにも好感を持ちました。なかでも特に印象に残ったのが、本書の肝ともいえる「習慣のループ」という考え方です。習慣をつくるうえで、まず忘れてはいけないのは「なりたい姿」を思い描くことだと思いました。私自身、英語学習にはこれまで何度も挫折してきました。振り返ってみると、その理由は「英語ができるようになったらいいな」と、なんとなく考えていただけだったのだと思います。ところが、何度も挫折しているにもかかわらず、私は何度も英語学習に挑戦しています。そう考えると、どこかに「本当は英語を身につけたい」という理由があるはずです。
そこで改めて考えてみたところ、私が本当にやりたかったのは「洋書を読めるようになること」でした。
そこを一番の目標として、そのために必要な英語の技能をバランスよく伸ばしていく、と考えるようになりました。すると、以前よりも英語学習を続けられるようになりました。「英語を勉強する」という行動だけを考えるのではなく、「英語を使って何ができるようになりたいのか」を考える。私にとっては、この違いが大きかったのだと思います。
そして、もう一つ大切なのが、1日に取り組むことのハードルを低くすることです。
英語学習ではDuolingoを取り入れています。「これなら1日ひとつくらいはできる」と思えるからこそ、無理なく続けることができています。この「失敗するほうが難しいくらいまでハードルを下げる」という考え方は、スティーヴン・ガイズ『小さな習慣』(ダイヤモンド社)から学んだものです。
これから筋トレの習慣も取り入れたいと思い、現在は「最低でも毎日腕立て伏せを1回する」と決めています。1回だけなら、どれだけ気分が乗らない日でもできそうです。もちろん、1回やっただけで筋力が大きく向上するわけではありません。それでも「今日もやった」という経験を積み重ねることには意味があると思っています。習慣を続けることは、行動そのものだけでなく、「自分は決めたことを実行できる」という自己肯定感にもつながるのではないでしょうか。そして、たとえ三日坊主になってしまったとしても、その挑戦が無意味になるわけではありません。一度途切れてしまったら終わりなのではなく、また始めればいい。習慣化においては、「一度も途切れない力」だけでなく、「途切れても再び始める力」も大切なのだと思います。
本書は、習慣化に何度も挑戦しているけれど、なかなか続かないという方にぜひ手に取っていただきたい一冊です。
同じことに何度も挫折していると、「自分には継続力がない」と考えてしまうかもしれません。しかし、もしかすると問題は意志の強さではなく、その手前にある考え方なのかもしれません。「何を習慣にするか」だけではなく、「なぜそれを習慣にしたいのか」「どんな自分になりたいのか」。そこを考え直してみることで、これまで続かなかったことが、少し違った形で続けられるようになるかもしれません。
私自身も、本書を読んだことで、これまで身につけてきた習慣を振り返るとともに、これから新しく身につけたい習慣について考える機会になりました。















