今回ご紹介するのは、赤嶺シーサーさんの『日本一のラーメン』(少年画報社)です。
会社の同僚の方にお借りして読みました。「食」を通して人生や人とのつながりを描いた作品です。
登場する料理はどれもおいしそうに映ります。その理由はビジュアルが良いからというわけではありません。その料理を囲む人たちの思いやエピソードに添える花として料理が出てくるのが良かったです。
本を読みながら、自分にとって思い出に残っている料理は何だろうと考えてみました。考えてみると「一番おいしかった料理」ではないということです。思い出に残る料理というのは「誰が作ってくれたのか」であったり、「誰と一緒に食べたのか」という記憶なのだなと思いました。
料理には、作った人の愛情や、その場で過ごした時間が重なります。だからこそ、「おいしい」という感覚は味覚だけで決まるものではなく、その料理にまつわる記憶や感情、人とのつながりを含めた体験なのだと改めて感じました。私は、飲食店も単に料理を提供する場所ではあってほしくないと思っています。店主やスタッフの思いが伝わり、そこに集まる人たちとの時間も含めて、そのお店の魅力になっていきます。そのような場所だからこそ、また訪れたいと思うのだと思います。
考えてみると、普段何気なく食べている食事にも、それぞれの物語があります。忙しい日のお昼ご飯も、家族や友人と囲む食卓も、その瞬間は当たり前に感じるかもしれません。それでも数年後に振り返ったとき、「あのときの食事は忘れられない」と思い出すことがあります。思い出になるのは特別な高級料理だけではありません。何気ない日常の一食が、人生の大切な記憶になることもあるだと思います。
私にとって、この作品は食べ物の価値を考え直すきっかけになりました。これからは、料理の味だけでなく、その時間を誰と過ごしているのか、その一食にどんな思いが込められているのかにも目を向けながら食事を楽しみたいと思います。今この瞬間の何気ない食事も、いつか人生を振り返ったときに、かけがえのない思い出になっているかもしれません。















