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こんにちは、読書セラピストの井田祥吾(@shogogo0301)と申します。
「本を語る、人と繋がる」をテーマに、札幌ゼロ読書会の運営をしています。
また、ブログやSNS、ポッドキャスト等の発信活動を通して、本の魅力や読書の素晴らしさを伝えています。
今回ご紹介する本は、伊坂幸太郎『楽園の楽園』(中央公論新社)です。
伊坂幸太郎さんの最新作となります。
帯の右下を見ると25thとあるので、作家生活25年であることがわかります。
文章だけでなくビジュアルとしても楽しむことができた一冊でした。
絵は井出静佳さんが担当されているとのことです。
最遊記をオマージュというかパロディとした作品です。
舞台は近未来といったところでしょうか?
五十九彦(ごじゅうくひこ)、三瑚嬢(さんごじょう)、蝶八隗(ちょうはっかい)の三人が旅をします。
あらゆる人工的な災難が続くなかで、それらの原因が人工知能『天軸』の暴走と考えられました。
その謎を探るため開発者の先生の行方を探っていきます。
全く関係のない出来事に人間はつながりやストーリーを求めてしまします。
因果関係や相関関係を見つけることによって安心しているところももしかしたらあるのかもしれません。
人間は地球によって生かされているというのを忘れてはいないかと考えさせられました。
何かの動物を絶滅危惧種としているのは人間の都合とも言えると思います。
生きるか殺されるかの世界ですと力がないものが淘汰されてしまうのはある意味自然なことだと思います。
それを弱い立場だから救ってあげようというのは見方によっては人間のエゴとも言えるのかもしれません。
人口問題に対してもそうで、人口が爆発するから食料をどうしようとはなりますが、今生きている人間を減らしましょうとは倫理的にならないでしょう。
以前、成田悠輔さんが「コスパをよくしたいなら死ねばいい」とおっしゃいっていました。
暴論のようでありながら一人の人間にできることは本当に小さなことであり、それが世界にどう役に立っているかはわからないものです。
人工知能の性能はこれからもどんどん上がっていくでしょう。
今ある生成AI技術の文章は予測される最も適した文章が続いていると言われています。
いわばそれっぽい文章を作っているだけとも言われています。
その前後のつながりから人間が有益なものと判断しているのはなんだか滑稽な感じもしてきます。
長くはない小説ですので気軽に読むことができるかと思います。